2010年1月31日

タイの米輸出16%減

タイ商務省によると、2009年のタイ産米の輸出額は前年比18・7%減の50・5億ドル、輸出量は15・6%減の862万トンでした。

輸出価格はトンあたり、57000円程度です。(約57円/㎏)

金融危機後の穀物相場が一時的に高騰しましたが、昨年タイ政府が、農家からのコメの買い取り保証を1キロあたり、19BHT(57円程度)ということを打ち出しており、中期的にコメ価格の相場は上昇するものと思われます。

タイで日本米は(グレードにより差はありますが)、40BHT/㎏~90Bhtで販売されています。日本の駐在員の減少などもあり、日本米を販売しているスーパーなどでも販売量が30%程度落ちているようです。


参考までに、タイ国内で収穫される日本米はチェンライ県をはじめとしたタイ北部で多くが生産されています。

左の写真は約種もみから約14日程度育ったイネで、これを田んぼに植えます。収穫は約2ヶ月後の4月末から5月の上旬となります。


チェンライ県では、とうもろこし・枝豆・生姜・大豆・パイナップルなどの食品加工工場が多数あり、日系企業も進出しております。

弊社では農場も管理しておりますので、アグロ分野でご関心がございましたら、ご一報ください。




タイのバンコクにあるコメ取引所が世界の米相場を動かしているのはあまり知られていません。

タイ米の輸出先は、ナイジェリア(輸出量110万トン)、南アフリカ(同75万トン)、ベニン(同65万トン)、コートジボワール(同60万トン)、セネガル(同48万トン)、欧州連合(EU)(同45万トン)、米国(同43万トン)、イラク(同31万トン)、中国(同28万トン)、香港(同26万トン)で、アフリカが55%を占めています。

タイの他の主要農産物の輸出は天然ゴムが36・6%減、43・1億ドル(輸出量3・2%減、274万トン)、キャッサバが4・4%増、15・2億ドル(同40%増、731・9万トン)となっています。